UBS、新しい富裕層ファミリーオフィスビジネス市場としてアジアに注目

UBSグループAGは、新しいファミリーオフィスクライアントはアジアから出てくると予測している。「アジアに設立されたファミリーオフィスの数は、世界の他の地域と比べてはるかに多い」と、アジア地域におけるファミリーオフィス部門の責任者アヌラグ・マヘシュ氏はインタビューで話した。

世界の富裕層ランキングトップ500「ブルームバーグ・ビリオネア・インデックス」によると、中国の富裕層ファミリーの財産は前年比65%(約1,770憶ドル)増加した。アジアにはこのトップ500人のうち27%が住んでおり、地域別では北米に次いで第2位に位置する。

不動産や天然資源などの昔からある産業への投資で富を得たアジアの富裕層は、グローバルな最新技術への投資に関心を寄せる傾向が強い。例えば、シリコンバレーのバイオテクノロジーやデジタルビジネスなどだ。UBSは、このようなニーズの変化を受けて、アジアの大都市圏の投資家向けに資産管理ビジネスを開始した。

UBSは、2011年にグローバルファミリーオフィス部門を立ち上げた。クレディ・スイス・グループAGも資産管理ビジネスに注力しており、ファミリーオフィスビジネスの競争は激化している。

アジアにおける富裕層資産の増加率とは対照的に、ファミリーオフィスという概念はアジアではまだまだ新しくなじみが薄い。もちろん日本でも同様だ。しかし、アジアにおける富裕層市場やUBSの動向を見ると、今後日本でもファミリーオフィスビジネスが本格化する可能性は十分にあるだろう。

 

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