福島県の桃の販売がインドネシア富裕層に絶好調推移

写真:©Adobe Stock
海外の日系スーパーに行った事がある人ならば、日本から空輸された高額な果物が飛ぶように売れて現実を目の当たりにしたことがあるだろう。なかでも富裕層が増えているインドネシアでは、その人気と勢いはもの凄い。

2014年度からインドネシアへ福島県産の桃の輸出は始め。初年度は0.3トンから年々取引量を増やし、2017年度には1.5トンまで拡大し、2018年は前年比の約7倍、10トン程度に増える見通しだ。福島県や全農県本部は販売の堅調なインドネシアを、タイ(31トン)、マレーシア(15トン)に続く海外市場と位置づけ、ジャカルタの量販店やショッピングモールなどの取扱店のプロモーションを強化している。

品種としては、輸出に適した果肉が硬めの品種の「あかつき」や「まどか」だ。現地では1個約500円で売られており、1人当たりGDPが日本の10分の1程度の同国では高級品だ。しかし甘さや食感が支持され、売り切れる店が続出するなど引き合いが強い。インドネシアは日本の約2倍の人口を抱え、経済発展を背景に中間・富裕層の消費意欲も高まっている。現在、インドネシアへの桃は全て空輸されているが、引き合いの多さから、品質を保ちつつ空輸よりも安く運搬のできる「CAコンテナ」による船便の導入が検討されている。県外の果物産地からも成長市場として着目されているインドネシアに「福島の桃」としてのブランドを確立し競争力を高めたい考えだ。

海外富裕層に向けたマーケティング視点も被災地の復興と地方創生の一環となっている。桃への高い評価を足掛かりに、東京電力福島第1原発事以降の風評払拭とともに、ナシやリンゴなどの他の果物の浸透も目指したいとしている。

参照:福島民報

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