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中国のメディア・アウトレットFortuneによる新しいレポートによると、高級ブランドのWeChatでのマーケティングは破滅する可能性があるという。
なぜなら、中国の上級幹部職に就いている32,900人に調査を送り、そのうち831人が回答を提出したところによると、ほとんどの人が高級ブランドのリサーチにWeChatを使用していないことが分かったからだ。
彼らは、高級ブランドとその提供品についてどこで情報のリサーチをするのかという質問に対して、雑誌がWeChatやWeibo、およびe-コマースサイトよりも回答を上回った。統計では、中国人富裕層の56%の回答者が高級ブランドの情報を得る方法として、定期的に雑誌を購読しており、大手メディア・アウトレットでは47.1%、ブランド・ウェブサイトには44.6%、家族や友人からの情報が21.8%等で、高級ブランドのWeChatやWeiboアカウントからの情報収集は僅か6.1%だった。
つまり、富裕層には最新の情報をSNS等で共有するよりも、定期的な雑誌での広告の方が圧倒的に効果があるようだ。そこで目にしたものをブランドサイトで確認したり担当者に連絡したりする。
さらに、調査対象者の約62%が、2017年(香港、マカオを含む)に中国で高級品の大半を購入したと指摘した。その他の富裕層は、ミラノ、パリ、ニューヨーク、ロンドンなどの国際ファッション首都に集まり、高級品を購入している。中国国内で買う金額との小売価格の差もあり海外旅行の際に買い物をするという人や、国内で流出している偽品を掴まされる恐れがあるというのが国内で購入しない大きな要因だ。
富裕層の消費行動を踏まえたうえで、高級ブランドの製品戦略を決定する可能性があるというが、雑誌などと比較して広告に対する費用対効果が高いのもWeChat等の広告ツールであるため、訴求方法を工夫していく必要があるだろう。
参照:JING DAILY
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