アートのハブとしても期待が高まるシンガポール
シンガポールはご存じの通り世界で最もビジネスフレンドリーな国と言われていて、日本からも多くの企業が進出している。日本と比べて税制上のメリットが多いこともさることながら、ヒト、モノ、カネ、情報が集まるアジアのハブとしての機能を有していることも、魅力的なポイントのひとつだ。
さらに最近では、2015年に新しい美術館「ナショナル・ギャラリー・シンガポール」がオープンしたことで、アートのハブとしても注目を集めている。
シティホールと旧最高裁判所を改築して建てられたこの美術館は、世界最大級の総床面積を誇り、東南アジアのモダンアートを中心に世界中から8,000点を超えるアートコレクションを所有している。
ドーム型の天井など、当時の面影を残しながら、現代的なデザインを融合させた建物は新たなランドマークにもなっている。
世界中からアート関係者が集まる国際的なアートイベント
もちろん、美術館だけでなく「アートステージ・シンガポール」や3年に1度開催される「シンガポール・ビエンナーレ」など、世界的なアートイベントの開催にも力を入れている。特に、2010年にスタートした「アートステージ・シンガポール」は、今では5万人を超える来場者を集める国際アートイベントに成長している。
シンガポールに特化したプロモーションパッケージ
もともと世界中から富裕層が訪れていたこともあり、数多くのラグジュアリーホテルが立ち並ぶシンガポール。今後はアートに関心を持つ日本人富裕層の訪問が増えていくと予想される。
シンガポール富裕層マーケティング総合研究所では、シンガポール国内のラグジュアリーホテルなどを、主に日本の富裕層に紹介する「HighNetWorth Singapore Collection」事業を開始している。シンガポールの富裕層ビジネスに従事している方だけでなく、アートビジネスに従事している方やアートに関心の高い方にも、せひご注目いただきたい。
一際存在感を見せていた「ドローン×IoT」
また、研究所では、シンガポール富裕層からの情報をもとに様々なイベント取材やアンケートを通じてシンガポール富裕層ビジネスの最新情報を提供しているが、直近でIoT とRealEstateInvestmentの商談会に参加したレポートをしたい。
説明の必要もないだろうがIoT とはInternet Of Thingsの略。モノのインターネット化と訳される。冷蔵庫とインターネット、クルマとインターネット、などなど興味をそそる話が多くあるものの、IoT 展示会の主役はドローンだった。その中でウィングコプター社の巨大な変わったドローンを発見。飛行距離が普通のドローンより長く保てるので、ドローンの使用使途である、地理的リサーチやモニタリング、危機管理や環境保護などの分野でさらに存在感を増していきそうだ。
民法の法改正をにらみ注目が集まる日本の不動産
一方のRealEstateInvestmentの展示会で最も感じたことは、「日本の不動産」がかなり投資対象になっているという現実だ。いわゆる商業ビルや銀座の一等地というのではなく、民泊の法改正をにらんだファンドが数多く出展していた。平均で10~15%、中には50%を超えるリターンがもたらされているものもあるようで、今後の投資額もうなぎ上りになっていくことが予想される。海外ファンドというものは「法改正によるスキマ」を確実なリターンとみなす動きがうまいなあと改めて実感した。